引退

http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20050809&a=20050809-00000149-jij-spo
佐々木が最後のマウンドに上がった。戦線離脱している間に横浜が獲得した快速男クルーンにすっかりお株を奪われ、帰ってくる場所がなくなってしまった。ように俺には見える。
とはいえ全盛期はやはり偉大なクローザー。先発完投型の時代から分担登板型の野球の中でクローザーという仕事は佐々木にとってまさに天職。彼の存在のおかげで、横浜戦は攻撃機会が「8回まで」と思われるようにさえなった。実際、彼が出てきたら「終わった」と感じた。
今日、マウンドに上がった佐々木。対戦相手は清原。双方が好敵手と思っていたらしい。投げる佐々木、涙を浮かべる清原。え?涙?さぁ、ここで疑問。清原は何で涙なんでしょう?NHKは「最後の対戦に感極まり涙する清原」と伝えたが、これではあまりに曖昧。考えられるシーンは涙を流したタイミングにより二つ。

  • 打席に立つ前から涙目だった場合。その場合は、もう佐々木とは対戦できないという哀しい気持ち、またはいままでの対戦を思い出して感極まっての涙と解釈されよう。
  • 第一球を見送った後の涙だった場合。清原の想いは「佐々木よ、ストレートもこんなにヘロヘロになっちまって、時の流れは無惨だ」と無常観の境地に入り、ふと自分の今の状態に思いを重ねての涙。という運び。果たしてどっち?

とにかく、引退試合ってのは引退する選手に敬意を払う試合。打てる球でも打ってはならない暗黙の了解があるように感じる。最後の清原の豪快な空振りもそんな空気を読んでのものだったに違いない。試合後佐々木が「思い切り振ってくれたんで感謝している」というコメントもそれを象徴している。