天敵現る

今日記述する内容は、少々刺激的な表現や、筆者のカッコワルさに触れています。心臓が悪い方や、筆者のカッコワルさに直面したくない方は、ブラウザの「戻る」ボタンもしくは「alt」+「F4」ボタンでブラウザもろともとじてしまってください。以下本題。


昨日のブログを書き上げて、少々パソコンをいじってファミスタオンラインもひと段落したその瞬間、時として零時55分ころのはなし、パソコン画面からふと左に目をやると、廊下の闇の中から床を這う一粒の影。音もなく断続的に前進するその忌々しい姿に俺は背筋から全身が凍りついた。なぜなら俺はこの昆虫界の悪の枢軸が一番の苦手だからである。こいつは音もなく動く、しかもすばしっこい、そしてなんか黒い。それより何よりコイツは飛び、汚い。こともあろうに夜に出現することが恐ろしさを煽る。今書いているだけで手が震える。

さて、凍り付いている場合ではない。草木も眠る深夜。かーちゃんも息子も寝ている時間。廊下の先には寝室。ここから先に入ると、話は面倒だ。寝室には逃げ場が多い、という以前に騒ぎにはしたくない。退治するのは俺しかいないというプレッシャーと、こいつを見つけてしまったことが、俺にとって良かったことなのか良くなかったことなのかと葛藤する中、机の上にあったチラシを丸める。

作戦は

  1. 寝室には入れない。
  2. カベには逃げさせない。

壁に逃げさせると、多分コイツは飛ぶという選択肢を与えてしまうからである。俺の経験では、コイツは地面を這っている状態から飛んだのを見たことはないが、壁にへばりついてからのヤツの飛ぶという選択肢に手を妬いたことが合った。

そうもこうも考えているうちに廊下から寝室の入り口の差し掛かるところまできてしまった。ヤツがもぐりこんだのは布製の袋の下。袋もろとも踏んづけてしまえば話は簡単なのだが、布製の袋に対する被害は免れたい。しばし小康状態が続く、様子を見ていたが動きがない。このままではらちが明かないので、一大決心で寝室側から袋を叩く。

均衡は破られた。

這う天敵、追う俺。敵のスピードは速い。ヤツはリビングの中央まで逃げた。チャンスは訪れた。俺は渾身の力を込めて丸めたチラシを振り下ろす。

しかし、次の瞬間。予期せぬ事態。ヤツの体は進んできた方向から90度左へ吹き飛ぶ。

逃げたのか?飛んだのか?自らの力で動いたにしては想像を絶するスピードだった。

一瞬事態が飲めなかったが、どうやら、振り下ろしたチラシの風圧で吹き飛んだらしい。ということは、攻撃はヤツを的確の捕らえていない。残念な気持ちに浸っている余裕はなく、すぐにどこへ行ったのかの追跡を行う。探すとどうやら、パソコンラックの下へ吹き飛んだことが分かった。

パソコンの本体の下に身を潜めている姿も確認。実は攻撃はクリーンヒットしていて、もう動けない状態、であることを祈ったが、まだ、動ける様子。なのも分かった。

地面に顔をつけながらその状態を見ている俺の姿は今思うとなんとも不気味だ。

これからの作戦を考えた。やつが寝室に入り込む確率はなくなった。刺激しておびき出すと、どう動いてくるのか見当がつかないので、というより、刺激しておびき出すなんて度胸はもう残っていない。ヤツがコッソリ姿を出すのを待つこととした。そう。もぐら叩き作戦。

待つこと5分〜10分、ヤツは行動を起こし始めた。パソコン本体から伸びる触角。チャンスはやってきた。ひょっこりとかをお出した瞬間。先制攻撃。ひるんだスキに押さえつけるようにもう一撃。そのチラシそのまま手で押さえるのも嫌なので、足で押さえつける。踏みつけてドドメを刺す。でも、トドメを刺せているかどうかはその上体では計り知れない。

どれだけの時間がたっただろうか。踏みつける俺の足は震えていた。

おれホントにキライなのよ。コイツ。

踏みつけながらこのチラシをどうやって持ち上げて、どう処分しようか考えた。足を持ち上げた瞬間、こいつが再び動き出したらどうしよう。とも考えた。コイツが嫌いな人たちは、みんなコイツのこと不死身だと思ってるから。。ホントに。

まず、踏みつけていた足を外してみる。

幸い、動きはない。

さて、このチラシを持ち上げなくてはならないという難題が待ち受けている。チラシを持ち上げた瞬間、動き出したり飛び出したりしたらどうしよう。とも考えた。コイツが嫌いな人たちは、みんなコイツのこと不死身だと思ってるから。。ホントに。

持ち上げてみた。

幸い、動きはない。


ただ。




触角が動いている。キャー(心の悲鳴)






コイツはやっぱり不死身だ。とっさに、10枚重ねくらいにしたティッシュで再度押さえつける。コイツの形すら分かりたくないのよ。


ティッシュでグルグルにして、トイレでおさらば。ゴミ箱とか嫌なのよ。復活してきそうで。コイツ嫌いな人は、みんなコイツのこと不死身だと思ってるから。。ホントに。


というわけで、現場の処理は概ね完了。

後で分かったことは、風圧で吹き飛ばしてしまった最初一撃で、脚に打撃を与えることは出来ていた様子(あまりに生々しいので具体的表現は避ける)。たぶん、もぐら叩き作戦の時には既に機動力をだいぶ失っていたかもしれない。多分だが。。ヤツは不死身だから。


気が付いたら時間は2時に近づいていた。

こんな真夜中なのにこんなに精神をすり減らしたのは初めてだ。落ち着くまでに時間を要したうえに、


さらに三匹いた。





という夢まで見た。




しかも実はその三匹のうち一匹はカブトムシだった。



という夢だった。




もうゴキブリはこりごりだ。