やきゅう観る

プロローグ

うちの会社は東京ドームのボックスシートを持っている。チケットは日頃お世話になっているお客さんに上げたりするのだが、昨今の巨人低迷と消化試合ぶりに、この時期になってとてもよそ様へ差し上げる代物ではなくなってしまったらしい。そんな折、昨日突然俺に声がかかる「やきゅう好き?」「はあ、観るのは好きですが…」「じゃ!」というわけで2枚のチケットを渡される。翌日の試合ではないか!?というわけで急遽先輩と一緒に観にいくことになった。

球場へ

仕事が終わってからなので球場に着いたのは7時ごろだった。もちろんプレイボールには間に合わない。ただ、いいこともあった。駅前で売り出し中の弁当屋どもが値下げ競争してるじゃないの。すっかり安くなった弁当を手に入れていざ球場へ。入ってビックリ。ガラガラじゃないの。巨人の置かれている状況を知るのに言葉は要らない。東京ドームに来れば分かる。といったところか。。チケットの席はチョット窮屈だったので空いているところに座る。「どうせ誰も来んじゃろう」

戦況

キャラ不足ので下位の巨人のスポーツニュースでの扱いは実にお粗末。家に帰ってからスポーツニュースを見たが、結局パスボールで試合が決まった程度の趣旨の報道であった。確かに決め手となった場面はそこだったのかもしれないが、あの試合の見せ場は高橋のホームランでも五十嵐の暴投でもキャッチャーのパスボールでもない。江藤だ、あの江藤が代打で出た一瞬だ。一打で試合が決まりそうなときに満を持して出てきた代打の切り札。高まる場内の期待。そして初球凡退という鮮やかな散り際。おれはあそこでもう今日の試合は終わったと思った。

結論

野球場で観戦する野球は試合内容よりも臨場感を楽しむものである。という持論に揺るぎはない。